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デザイン

佐野研二郎さんを信じる、その理由。

Posted on 2015-09-03

0903

昨日のブログの〈今日の雑談〉の中で
佐野さんの東京エンブレムで盗作はないと信じていると書きました。

なぜ、そう考えるのかを今日は詳しく書きたいと思います。

 

♦ デザインの構造

そもそも日本において“デザイン”という言葉のややこしさは
その言葉の内の構造を日本語で表そうとした場合に
大きく分けて2階層になっているところにあります。

 

■ デザインの構造
————————————————————————–

[①見えない部分]

思想、概念、発想、アイデア、視点・枠の再設定、設計、計画、機能

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[②見える部分]

意匠、図案、形態、装飾、模様、色、形、線

————————————————————————–

 

いわゆる『広義のデザイン、狭義のデザイン』と呼ばれるところです。

[①見えない部分]が『広義のデザイン』を指し、
[②見える部分]が『狭義のデザイン』を指します。

 

ですので、「デザインをする」といえば、
[①見えない部分]と[②見える部分]を包括的に作り上げないと
「デザインをした」とは本来いえないのです。

また、[①見えない部分]を無くして[②見える部分]はあり得ないため、
[①見えない部分]が上位概念となっています。

厳密にいえば
[②見える部分]無くして[①見えない部分]もあり得ないので同等なのですが、
[①見えない部分]の構築がなければ作り始めることもできないので、
そうなっています。

 

あと、業界的にも現在では
[①見えない部分]と[②見える部分]の分業は進んでおり、
主に[①見えない部分]をアートディレクターが担い、
[②見える部分]をデザイナーが担います。

アートディレクターはデザイナーの直属の上司にあたるので、
上位となるのもうなずけます。

 

♦ 2段階でオリジナリティが求められる仕事・デザイン

[①見えない部分]は主に自分の思考、
どうするのがあるべき姿かと問いを出し、考える世界です。

[②見える部分]はその思考を軸に
人が見てわかる表現・形態に表し、動いてもらうことを目的とします。
(ポイントは“見て”わかる部分です。わからなきゃ動けない。)

 

[①見えない部分]と[②見える部分]は包括的に作り上げられますが、
脳内で使う部分が全く違う感覚があります。

要は人間思った通りには動けない・できないのと同じで、
やろうとすると易しくはないのです。(笑)

実際に[①見えない部分]と[②見える部分]を
一定水準を超えて両方できるデザイナーって、そう多くはいないです。(笑)

 

ですので、最初の東京エンブレムの公募で
応募者資格を限定したのは、それらができる優秀な人物なら
賞を2つ以上獲っているはずだと審査委の判断が働いたといえるでしょう。
(そこはやっぱり違うと思うけど。)

 

さらに[①見えない部分]が決まっていれば、
[②見える部分]をセンスでそれっぽく簡単に見せてしまえるところも
デザインの仕事が簡単に見えるところでもあります。

そのライトさで十分な状況・場合もありますから、
全部ダメなワケではないのがまたね。。

 

♦ [①見えない部分]はオリジナルだったと信じたい

佐野さんの東京エンブレム問題では、
この[①見えない部分]と[②見える部分]の
2階層それぞれで盗作(いわゆるパクリ)があったのかどうか、
が問われていると見ています。

デザイナー達が真似ではないと主張するのと、
非デザイナーの方が真似に見えると主張するのは
この部分にも行き違いがあるのかもしれないと。

この区別はデザイナーからすると当たり前なのですが、
非デザイナーからすれば、わからないし知らないところなのかもと思って
今日ブログに書いているのもあります。

 

その上で私としては、
[①見えない部分]は、その思想は、
彼だけのオリジナルだったと信じたいのです。
プロとして。

その上で[②見える部分]の作り方にいろいろ難があったのは認めます。
原案も似過ぎなほど似てたのはオリジナル性で苦しいところ…

でも、東京エンブレムに関しては彼本人だけでなく
選ぶ側の責任も問いたいです。

 

あと、その[②見える部分]の作り方においては
ちょっと業界的に根が深いのではないかと思われる問題として、
こっちの方がわたし的にはかなり怖いですよ。。。。

どこで身に付いた感覚なのかと想像すると。。。。怖い怖いっ

 

 

今日も来てくれてありがとうございます^^

それではまた!

 

*** 今日の雑談 ***

業界の問題はブログネタに困らなくて有難いです。(ゴメンナサイ・笑)
当事者だったらキツイですけど…(^^;)

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